秋の近況

どんより曇った寒空の続く数日間の後、今日みたいな快晴の空はそれだけでなんだか生きていることの喜びを感じて、立ち飲み屋でジャズライブがあったせいか、元々女性ボーカルが好きで、土岐麻子のアルバムを4枚ほど聴いて、透明感ある歌声に遠くの樹木が風になびいている景色を見ているようで、夕焼けの中をスローで走る姿があって、テンポの速いシンバルとベースのリズムがすっかりJazzyな気分で、11月は観劇も幾つかあって、その場でしか感じられない芝居には一回限りの空気があって、この時期は写真展もたくさんあって、やっぱり大きなプリントが観たくって、全体として体感したくって、いい季節なんだからもっと外を出歩きたくって、仕事でのバス移動も結構好きで、古井由吉が翻訳したロベルト・ムージルには緻密に言葉が詰まっていて、気がつくと眠ってしまう電車の中、まったく読みすすみません。